静電気が起こりにくい カバーの選び方 

静電気が起こりにくいカバーの 選び方と静電気対策について ご紹介します。

静電気はなぜ起こる?

静電気は、二つの物体がこすれ合うことで発生します。コンセントから流れる電気は常に電子が動いて電流が流れるため、「動電気」といい、摩擦によって起こる電気は流れずにその場で静かにたまっているため、「静電気」といいます。地球上にあるすべてのものは、プラスとマイナスの2種類の電気をバランスよく同じ数だけもっていますが、物体同士がこすれ合うことで、どちらかにマイナスとプラスにかたよってしまいます。そのとき、プラスとマイナスの電気が引き合うことで電流が流れてビリッ!と感じます。

摩擦によって起こります

ドアノブにさわるとビリっとするのも、体にたまったプラスの電気が、ドアノブのマイナスの電気と引き合って電流が流れるためです。他にも、プラスの電気を帯びやすいウールのセーターの上にマイナスの電気を帯びやすいアクリルのジャケットなどを羽織ると、セーターにジャケットがくっつき、脱ぐときにバチバチと音をたてるのも同じ原理です。

プラスチックの下じきを 髪の毛にこすりつけると

小さい頃、プラスチックの下じきを髪の毛にこすりつけて髪の毛を逆立てて遊んだことはありませんか?下じきも髪の毛も普段はプラスとマイナスの電気をバランスよくもっていますが、下じきで髪の毛をこすることで、マイナスの電気が下じきに移動し、下じきはマイナス、髪の毛はプラスの電気を帯びます。そして下じきを持ち上げると髪の毛のプラスの電気と下じきのマイナスの電気が引き合い、髪の毛が逆立ちます。

静電気が起こりにくい素材とは

二つの物体をこすり合せたときに、プラスの電気を帯びやすいものと、マイナスの電気を帯びやすいものがあり、帯びやすさの順番に並べたものを「帯電列」といいます。この帯電列がはなれているもの同士のほうが強い静電気が起こり、近いものどうしは弱いです。

帯電列が近い素材同士は静電気が弱い

帯電性試験の結果

綿や麻、絹などはお互いプラスの電気を帯びやすい同士なので、お互いこすれ合っても強い静電気は起きません。ある対象物に対して、綿布を1分間高速回転(約400回転)でこすり付けた結果の耐電圧(V)を測る帯電性の試験(JIS-L-1094 摩擦耐電圧測定法)で、綿は1,000V、シルク(絹)は1,700V、人が感じる静電気は2,000V位なので、このあたりはセーフですね。それに対し、ウールやポリエステルは3,500Vなので、綿の肌着などと着合わせると静電気を感じてしまう組合せと言えます。

帯電列が近い素材同士は静電気が弱い

綿や麻、絹のカバーは肌に近い帯電性なので肌にやさしい

前述のとおり、帯電性が近い素材の着合わせだと静電気が起こりにくいことが分かりましたが、肝心の人の肌は綿、麻、絹と近い帯電性なので、やはりお肌に優しい素材だと言えます。それに対し、アクリルやポリエステルなどはマイナスの電気を帯びやすく、帯電列がかなり遠いため、肌とは静電気が起こりやすい組合せなので、肌にやさしい素材とは言えません。素肌に着る、肌着やパジャマはやはり綿、麻、絹などの天然素材がお肌に良いです。また、レーヨンは指定外繊維ですが、帯電列が近いのでお肌にはやさしいと言えます。

静電気を起こりにくくするには

静電気が発生しやすい環境は温度25度以下、湿度20%以下で、気温が低く、乾燥しやすい冬に起こりやすいのはそのためです。人間が電気を帯電していても、湿度が高い時は空気中に水分が多いので、空気中の水分を通してすばやく電気は逃げてしまします。夏は湿度が高く、物体に溜まる電気が少なく「バチッ! 」とまで行かないのに対し、湿度が低い冬は空気中に水分が少なく、電気を流す逃げ道が少ないため、人間や物体に電気がたまりやすく、金属に触れた際などに一気に電流が流れ、「バチッ! 」と放電されてしまいます。

エアコンや加湿器などで 室内温度・湿度を調整する

静電気が発生しやすい環境が温度25度以下、湿度20%以下だからといって、エコ的に暖房25度以上に設定する方は少ないかと思います。実際、環境省も冬の暖房時の室温の目安を20℃に推奨しています。温度は20度程度に設定して、室内の湿度を50%~60%ぐらいに調整しておくと、静電気がおきにくくなるため、加湿器などをエアコンと併用するようにしましょう。また、観葉植物に水をあげることでも、部屋の湿度をあげる効果があります。

肌や髪の毛を保湿する

静電気は対象物同士の摩擦によって発生するものなので、手とドアノブ、素肌と衣服などの間に生じる静電気を起こりにくくするには、ハンドクリーム、保湿クリーム、ヘアオイルなどで、肌や髪の毛の乾燥を防ぐようにしましょう。また、ドアノブなどを触る前に、1度近くの壁や着ている服などを触って放電しましょう。ドアノブの素材はステンレスのものが多いですが、ステンレスも帯電列でいうとマイナスの電気を帯びやすく、プラスの電気を帯びやすい人の体や綿の衣服などとは強い静電気が起きやすい組合せです。ですので、人の体の帯電列に近い素材、木の壁や綿の衣服などを触ることで、ゆっくり電気を通して、先に放電するようにしましょう。

天然素材のパジャマを選びつつ、 体や室内が乾燥しないように心掛けましょう

静電気は摩擦することで発生する、帯電列が離れているものほど強い電気が流れる、乾燥していると発生しやすい、という3つの特徴があります。ですので、まずは体に直接触れる肌着やパジャマ、その着合わせを見直しましょう。体と帯電列の近い、綿などの天然素材のカバーや寝装品を選び、お肌の保湿をし、室内を乾燥しにくい環境にすることが大切です。

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