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近江ちぢみ特徴と歴史|織りなす美しき伝統布

今では広くその名を知られる近江ちぢみですが、どんな生地なのかご存じでしょうか。また、麻といってもラミー、リネン、ヘンプなどいろんな種類がありますが、何が違うのでしょうか。
こちらの記事では、近江ちぢみの歴史から近江商人との関係、麻の素材から近江ちぢみの特徴的な加工方法までご紹介。名前は耳にするけど、よくは知らない…そんな方におすすめの記事です。より詳しく知って、今後のカバーやシーツ選びにもお役立ていただけると嬉しいです。当店つくるカバーでも近江ちぢみを取り扱っておりますので、最後に紹介いたします。

1.近江麻の歴史

「近江ちぢみ」は、滋賀県の湖東地域で生産される麻織物の一種です。室町時代から麻織物を産する地域として知られており、江戸時代には「高宮布」と呼ばれる良質な麻織物の産地としてその地位を築きました。

「近江の麻」は、県内の織物産地としては、もっとも古い歴史を持っている。「近江麻布史」によれば、その源流は今から500年前の中世の室町時代にまで遡る事ができる。京都の社家や幕府に献上されたものの中に、高宮布(高宮麻布とか高宮細布と称されるもの)の名がみられる。

引用元:湖東繊維工業協同組合

近江(湖東産地)の麻は古い歴史があり、高宮布は幕府への献上品としても名が記されているようです。近江が麻織物産地として発展したのには、環境条件が最適だったことも大きく影響しています。近江は、湖(琵琶湖)と豊かな山々に囲まれ、高い湿度と美しい水があり、高温多湿で内陸性の気候となっています。これらが麻の製織・染色・加工に最適なのです。

2.近江ちぢみと近江商人との関係は?

近江が麻織物産地として発展した要因として、近江商人の影響もあります。近江商人は滋賀県の近江地域で織物を扱い、貿易や商業活動を行ってきた商人のことを指します。

近江商人は、江戸時代を中心に栄えた商人階級で、その中でも織物の販売に力を入れる商人が多かったようです。彼らは、近江ちぢみをはじめとする地域の特産品を扱い、各地へ販売することで繁盛していきました。

また、近江商人は織物の生産地である地域に出資したり、織物に関する情報を収集したりして、技術やデザインの改良、生産量の増加に貢献しました。そのため、「近江ちぢみ」が発展することによって、近江商たちも発展したと言えます。

このように、近江ちぢみと近江商人は相互に関連し合い、地域経済や織物の発展に影響を与える重要な関係性を持っていました。

3.近江ちぢみの素材

近江ちぢみに使われる麻はラミー麻(苧麻ちょま)です。ラミー(英語表記:Ramie)は、英語での呼び方で、洗濯表示には「麻」と表記されることが一般的です。日本古来から使われているラミー麻はシャリ感があり、涼感を感じることができます。

4.何が違う?ラミー・リネン・ヘンプ

麻といっても、さまざまなものがあります。衣料用に使われている麻は大きく3種類(ラミー・リネン・ヘンプ)あります。一体何が違うのでしょうか。

ラミー

ラミーの原料となるのは、苧麻(ちょま)という植物です。
麻は天然繊維の中でも強度に優れている素材ですが、特にラミーは麻の中で最も繊維が強く丈夫な素材です。また、麻特有のシャリ感がしっかりあり、汗をかいても肌にはりつきにくく、吸放湿性にも優れているため、涼感を感じられます。水にぬれると繊維の強度が増すので、洗濯が多くなる夏に適している素材でもあります。

リネン

リネンの原料となるのは、亜麻(あま)という植物です。
洋服の素材としてもよく耳にするリネン。ラミーと比べると柔らかく、チクチク感も少なく、ソフトな肌触りが特徴です。ラミー同様、しっかりとした繊維でできているリネンも耐久性に優れています。また、リネンの繊維にはペクチンが含まれており、汚れを染み込みにくくする性質があり、天然の抗菌性があると言われています。

ヘンプ

ヘンプの原料となるのは、大麻(たいま)という植物です。 
日本では古くから麻といえばヘンプことを指すことが多く、しめ縄や神社での神事に用いられてきました。ヘンプは化学肥料や農薬を必要としないため、環境にやさしいエコな素材です。美しいはり感があり、使い込むほどに柔らかくなっていきます。

5.近江ちぢみの特徴的な加工

近江ちぢみの特徴的な加工として「シボ」加工があります。伝統ある技術によって製織された麻生地を、人の手で揉み込み加工し、麻の硬さを和らげ、「シボ」を形成します。現在は機械化されている場合もあるようです。こうして出来上がった生地はシボがあるので肌への接触面が少なく、シャリ感のあるさらりとした抜群の肌触りが得られます。洗濯にも強く、涼感を得られる近江ちぢみは、夏に最適な素材です。

6.近江ちぢみ今と昔の作り方の違い

近江ちぢみは、近江商人の活躍もあり手広く生産がおこなわれていた為、近江の国の糸作りに加え、能登や上州(現在の石川県・群馬県)などの他国からも原料を仕入れていました。石川県鹿嶋郡誌の記述によると、元禄の頃(1688~1704年)に近江の国が、江州縮布の原料を綛(麻糸)として仕入れをしていたとあります。当時の縮布は縞や絣生地に洗い上げの仕上げ工程を行ったものと推測されています。明治の頃より改良を重ねた近江ちぢみは、織り上げた生地を日本で唯一の仕上げ技法にて揉みこむことにより、独自の凹凸形状をもつ「シボ」を表現する仕上げ方法へと変革をとげました。「シボ」は衣類と肌との接触面を少なくすることによって風通しを良くし、着心地に爽やかな清涼感を与えます。

引用元:湖東繊維工業協同組合

昔は手作業で行っていた加工も、現在では機械化されているものもあるようです。長い年月をかけて改良を重ねてきた近江ちぢみ。昔は高級品として扱われていましたが、機械化に伴って私たちが手に取りやすい価格へとなってきました。

7.近江ちぢみを使ったカバーやシーツ

当店つくるカバーでは、近江ちぢみを使ったカバーやシーツを取り扱っています。日本のジメジメとした湿度が高く蒸し暑い夏は、シャリ感があり、シボ加工で凸凹とした、肌にはりつきにくい近江ちぢみがおすすめです。触れたときにひんやりと気持ちいい近江ちぢみで、暑い夏も快適に過ごしましょう。

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つくるカバー店長
岩本悠資プロフィール

岩本悠資

所属 岩本繊維株式会社 代表取締役社長
出身 1983年10月 京都生まれ
経歴 同志社大学経済学部卒業。広告代理店入社、営業部配属。岩本繊維入社後、日本全国の寝具専門店、家具店などの小売店への卸営業活動を経て、自社ECサイト「Living Mahoroba楽天店」「つくるパジャマ」オープン。
睡眠健康指導士のアプローチで快眠に関する知識や寝装品、パジャマ選びなどの情報をブログで発信。
資格 ・上級睡眠健康指導士(第553号)、日本睡眠教育機構所属。
https://jses.me/
・通販エキスパート検定3級(310010270093)、一般社団法人 通販エキスパート協会所属。(https://tsuhan-exa.org/
・京セラ創業者稲盛和夫氏を塾長とする経営勉強会「盛和塾」所属。(盛和塾は2019年12月閉塾)
(https://www.kyocera.co.jp/inamori/contribution/seiwajyuku/about.html)

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